どれが正しいというものではなく、 単純に数え方の問題です。代目≠機目であり、 混同してはいけなかったようです。
- メモ
- トップ画像はビックバイパー ver.グラディウスⅤ - PLUM ⇗より引用しました。
- このページはウンディーネ 2 企画書の補足説明用に作成したものです。
グラディウス外伝
グラディウス宇宙軍が開発した最初の超時空戦闘機にして、 軍の主力をになう名機中の名機。長大な航続距離、 柔軟な運用性、 強力な火力を兼ね備えたその優れた設計思想は、 第 1 次バクテリアン戦役以来数百年に渡って受け継がれ、 後発他機種の設計に大きな影響を与えている。現在の機体は 11 代目
にあたる。
―グラディウス外伝 解説書より抜粋
グラディウス宇宙軍が開発した最初の超時空戦闘機にして、 軍の主力を担う名機中の名機。長大な航続距離、 柔軟な運用性、 強力な火力を兼ね備えた優れた設計思想は、 第 1 次バクテリアン戦役以来、 数百年にわたって受け継がれ、 後発他機種の設計に大きな影響を与えている。機体の基本設計は初代試作機から大きな変化はないものの、 度重なるバクテリアンの侵略に対抗するため幾度となくマイナーチェンジされており、 現在の機体は第 11 世代目
にあたる。
―グラディウス外伝 パーフェクトガイドより抜粋
取扱説明書と公式ガイドブックで表記揺れがありますが、 『グラディウス外伝』 のビックバイパーは 「11 代目」 です。
- アーケード版 『グラディウス』 (1985 年 5 月 29 日) ビックバイパー
- アーケード版 『沙羅曼蛇』 (1986 年 7 月 4 日) ビックバイパー、 ロードブリティッシュ
- アーケード版 『ライフフォース』 (1987 年 6 月 26 日) ビックバイパー、 ロードブリティッシュ
- MSX 版 『グラディウス 2』 (1987 年 8 月 22 日) メタリオン
- MSX 版 『沙羅曼蛇』 (1987 年 12 月 26 日) サーベルタイガー、 スラッシャー
- アーケード版 『グラディウスⅡ –ゴーファーの野望–』 (1988 年 3 月 24 日) ビックバイパー
- MSX 版 『ゴーファーの野望エピソードⅡ』 (1989 年 1 月 27 日) ヴィクセン
- アーケード版 『グラディウスⅢ –伝説から神話へ–』 (1989 年 12 月 11 日) ビックバイパー
- アーケード版 『沙羅曼蛇 2』 (1996 年 1 月 24 日) ビックバイパー、 スーパーコブラ
- アーケード版 『ソーラーアサルト』 (1997 年 7 月 1 日) ビックバイパー、 ロードブリティッシュ、 アルピニア
- プレイステーション版 『グラディウス外伝』 (1997 年 8 月 28 日) ビックバイパー、 ロードブリティッシュ、 ジェイドナイト、 ファルシオンβ
これはグラディウスシリーズに、 沙羅曼蛇シリーズを含め、 さらに MSX 版グラディウスシリーズを含めた数え方と考えられます。
MSX 版グラディウスシリーズの超時空戦闘機 (太字) はビックバイパーではないため 「11 代目」 という表現になっているのでしょう。
アーケード版のグラディウスシリーズと、 コンシューマー版のグラディウスシリーズは、 ファンの間で長い間別々のものと考えられてきました。
特に 『グラディウスⅢ』 はアーケード版の過激なファン活動により、 スーパーファミコン版のファンとの間で大きな軋轢を生む結果となってしまいました。
アーケード版を正統なシリーズとする一方で、 松井直樹氏がプロデュースした MSX 版グラディウスシリーズは独自のストーリー展開で根強い人気がありました。
ビックバイパーのパイロット 「ジェイムス ・ バートン」 という設定も MSX 版グラディウスシリーズから生まれたものです。
本来相容れないはずのアーケード版と MSX 版の世界観が、 プレイステーション 2 版 『グラディウスⅤ』 (2004 年 7 月 22 日) で統合されたことはファンにとって衝撃でした。
しかし 『グラディウス外伝』 のビックバイパーが 「11 代目」 ということは 『グラディウスⅤ』 の 7 年前からアーケード版と MSX 版の世界観を統合する動きがあったのでしょうか。
プレイステーションとセガサターンではその後、 MSX 版グラディウスシリーズを含む 『コナミアンティークス MSX コレクション』 シリーズが発売されました。
- プレイステーション版 『コナミアンティークス MSX コレクション Vol.1』 (1997 年 11 月 20 日) グラディウス、 ゴーファーの野望エピソードⅡなど 10 タイトル。
- プレイステーション版 『コナミアンティークス MSX コレクション Vol.2』 (1998 年 1 月 22 日) グラディウス 2 など 10 タイトル。
- プレイステーション版 『コナミアンティークス MSX コレクション Vol.3』 (1998 年 3 月 19 日) 沙羅曼蛇、 パロディウスなど 10 タイトル。
- セガサターン版 『コナミアンティークス MSX コレクション ウルトラパック』 (1998 年 7 月 23 日) 上記 30 タイトルを全て収録。
『グラディウス外伝』 のビックバイパーを 「11 代目」 と数えたのは、 『コナミアンティークス MSX コレクション』 のリリースを控えていたからなのかもしれません。
このように 『グラディウス外伝』 のビックバイパーが 「11 代目」 なのはアーケード版と MSX 版のグラディウスシリーズの 「発売日順」 に由来するものと考えられます。
そのため 「11 代目」 をグラディウス歴に当てはめようとすると、 『沙羅曼蛇 2』 は星間歴なので当てはまらないことになり、 矛盾が生じてしまうのです。
沙羅曼蛇 2
とはいえ量産用のプロトタイプなどではなく、 機体に使われるパーツは、 最もシビアな品質管理の下、 少数生産されたカスタムパーツで、 その多くは、 量産パーツの実用強度を凌ぐものが使われている (本機体は 6 機目
のビックバイパーであり生産 2 機目に当たる機体を先代として大きく改良発展させた機体である。細かな部分で先代の特徴を受け継いでいる)。
―沙羅曼蛇 2 設定資料集より抜粋
- アーケード版 『グラディウス』 (1985 年 5 月 29 日) ビックバイパー
- アーケード版 『沙羅曼蛇』 (1986 年 7 月 4 日) ビックバイパー、 ロードブリティッシュ
- アーケード版 『ライフフォース』 (1987 年 6 月 26 日) ビックバイパー、 ロードブリティッシュ
- アーケード版 『グラディウスⅡ –ゴーファーの野望–』 (1988 年 3 月 24 日) ビックバイパー
- アーケード版 『グラディウスⅢ –伝説から神話へ–』 (1989 年 12 月 11 日) ビックバイパー
- アーケード版 『沙羅曼蛇 2』 (1996 年 1 月 24 日) ビックバイパー、 スーパーコブラ
これはアーケード版グラディウスシリーズに、 沙羅曼蛇シリーズを含めた数え方でしょう。
グラディウスⅣ –復活–
伝説の機体、 VIC-VIPER。今回、 見た目の変化が明らかではあるが、 本機で 4 代目
という説が一般的である。かなりの高性能であるらしいが詳しいスペック、 またそのパイロットをも一切のデータは不明となっている。
―g4viper - Wayback Machine ⇗より抜粋
- アーケード版 『グラディウス』 (1985 年 5 月 29 日) ビックバイパー
- アーケード版 『グラディウスⅡ –ゴーファーの野望–』 (1988 年 3 月 24 日) ビックバイパー
- アーケード版 『グラディウスⅢ –伝説から神話へ–』 (1989 年 12 月 11 日) ビックバイパー
- アーケード版 『グラディウスⅣ –復活–』 (1999 年 2 月 4 日) ビックバイパー
これはアーケード版グラディウスシリーズに、 沙羅曼蛇シリーズを含めない数え方でしょう。
伝説は人々の記憶の彼方へと去っていった。あの戦いも英雄も、 あたかも神話の出来事のように感じられそして忘れられていた。
しかし、 決して平和ではなかった。宇宙からの悪魔は現れなかったが、 「敵」 を失った星の若者は有り余るエネルギーを互いに傷つけあうことで消化した。昔を知る者達は、 小さな新しい悪が徐々に大きくなることに気付いていた。
星には悪魔と戦う力はもうなかった。圧倒的戦力の前に降伏寸前に追い込まれるのにさほどの時間も必要ではなかった。人々があきらめかけたその時に、 それは飛び立った。人々の夢も希望も、 そして想いも、 何もかもを復活させる為に!
―g4story - Wayback Machine ⇗より抜粋
なおグラディウスⅣのストーリーでは過去の戦いを忘れ去ってしまうほど長い年月が経っている様子がわかります。
あとがき
弊サークルが現在制作中の 『ウンディーネ 2』 は、 『沙羅曼蛇 2』 の 「6 機目」 と 『グラディウス外伝』 の 「11 代目」 の間をなんとか埋めよう思って作り始めましたが、 今改めて考え直すとそれは全く無意味なこと
長年の謎を謎のまま放置せず、 もっと早い時点で冷静に考えてみるべきでした。トホホ。
2022 年 2 月 27 日 萌尽狼 (kaguyadepth)