設定資料集

地球最後の秘宝ハニーベルを探して、絶海の孤島に移り住んだシトロン博士。

だがコナツが生まれて間もなく、事故でこの世を去ってしまう。

タマミは家事のかたわら、探査ロボット「キノット」を修復。

見様見真似で作った「ポメロ」とともに、ハニーベル探しを続けていた。

はるか遠くの都会島にあるオレンジ中学を目指して、キノットは海上を飛行していた。

コナツは初めての学校生活に胸を躍らせていた。

ところが出発して間もなくレーダーに反応が。

「ハニーベルが見つかった！　ブラッド博士も狙ってる！！」

千載一遇のチャンスを逃すわけにはいかず、ブラッド博士の巨大ロボットと戦うハメに。

しかし学校に行きたいコナツは集中できず、敵の攻撃をモロにくらい海に墜落してしまう。

タマミのポメロは一足遅く、キノットもハニーベルも海に沈んだまま。

姉弟絶体絶命のピンチ。父さん、助けて…！！

その時あたりがまばゆい光に包まれベルガモット姫が現れ、ブラッド博士を撃退。

ベル（カネ）がもっと欲しいベルガモット姫はハニーベルをたくさん集めた方に味方するという。

なんて現金なヤツだ！　しかしブラッド博士はベルガモット姫に一目惚れ！？

かくしてコナツ・タマミとブラッド博士の熾烈なハニーベル争奪戦が始まった！！

シトロンは母の形見のペンダントに触れたものが目の前から姿を消し、少し離れた場所に飛んでいってしまうのを子供の頃からずっと不思議に思っていた。

宝石の名前はハニーベル。この世にただひとつの宝石だから大切にしなさいと教えられていたが、シトロンはハニーベルに秘められた力に気づいてしまう。

シトロン青年はバイト先の工事現場で着ていた空調服を改造して、短距離の空間跳躍（テレポーテーション）が可能な「空跳服（ワープウェア）」を開発。

発明王としてたちまち全世界の注目を浴びたシトロンは、都会島にあるオレンジ財団のロボット工学博士ブラッドに認められ、ベンチャー企業を設立する。

しかしブラッド博士はシトロンがハニーベルを細かく砕き、その欠片を空跳服に組み込んでいたことに気づいてしまい、空跳服は回収騒ぎになってしまう。

シトロンとブラッド博士は太陽系外惑星ソルティアス移住計画に目をつけ、回収したハニーベルの欠片を使って探査ロボット「キノット」の開発に着手した。

キノットの試作機がロールアウトした頃、二人の前に太古の地球に飛来したソルティアス人の末裔を名乗るモナルダ女史が現れ、シトロンと電撃結婚する。

そしてシトロンとモナルダはキノットに乗って行方をくらましてしまう。だがブラッド博士はわかっていた。二人は絶海の孤島カラカラを目指したのだと。

何を隠そう都会島はカラカラ島を目指すトレジャーハンターたちのベースキャンプとして発展し、オレンジ財団も秘宝伝説調査のために設立されたのだった。

ブラッド博士をもってしてもカラカラ島上陸には数年を要した。そして命からがらたどり着いたその地で壊れかけのキノットは二人の幼い姉弟を抱いていた。

シトロンとモナルダの姿はなく、砂浜にはペンダントのフレームだけが残されていた。二人はハニーベルの力をすべて使いソルティアスへ旅立った後だった。

巨大ロボットに乗ったミスタービーおじさんがカラカラ島をたびたび訪れ、タマミに英才教育を施すようになったのは、それからしばらくしてのことだった。

タマミは自力でキノットを修復できるまでに成長したが、コナツがミスタービーをパパと呼ぶようになると、タマミはミスタービーを敵視するようになる。

だがミスタービーの生活支援がなければ姉弟は生きていけない。タマミはコナツから離れた場所でミスタービーと会うようになる。二人の合言葉は「Bee!!」

ベルガモット姫の出現で伝説の秘宝ハニーベル発見の噂はまたたく間に全世界に広まったが、誰もハニーベルが何なのかわからないため尾ひれがつきまくり、さまざまな欲望むき出しのトレジャーハンターたちがへんてこりんなマシーンに乗って次から次にやってきてカラカラ島の平和な日常は一変してしまった。

「ベルがもっと食べたい!!」

「ベルがもっと抱きたい!!」

「ベルがもっとツッコみたい!!」

などなど……

オレンジ中学に通い始めたコナツは見るものすべてが初めてのことばかり。都会島にできた新しい友達とふれ合いながら良いことも悪いことも覚えてオトナになっていく。リモート授業で十分というが不登校な姉と一緒に学校に行きたいコナツだったが、タマミとブラッド博士がイケナイ関係なのに気づいてしまう。