STORY
ある日突然、音の重なりを封印された呪われた不条理世界。
残響のない機械的な静寂に戦慄し、人々は皆息を殺した生活を余儀なくされた。
糸電話のような不自由な会話。人数の多寡を問わず一人しか聞こえない挨拶、拍手。
ソリストが台頭し、ピアノはただのガラクタになり、楽団はその存在意義を失った。
音楽史上から8世紀にわたるハーモニーが今滅亡の時を迎えようとしていた。
だが路上のチップチューナーが奏でる摩訶不思議な音に人類最後の希望があった。
高速アルペジオの擬似和音はハーモニーを後世に遺すオーパーツの発見だったのだ。
しかし時を同じくして全世界でマニアを狙ったサウンドチップの破壊、略奪が急増。
調査を進めた国連は、呪いが音による地球支配を企む宇宙人によるものと結論付けた。
ボイジャーのゴールデンレコードは地球の文化的支配という智慧を与えていたのだ。
チップチューナー達は残されたゲーム機を手に音楽の自由を奪還すべく立ち上がった!